916と911


とあるガレージの片隅にて・・・

「ほら!もっと力入れてよ持ち上げんだよっ」

『あそこは持つなとか、ここは割れるとか五月蠅いやわいね!持ち上げにくいじ!』

「あぁ?!誰のせいでこうなってんだと思ってんだ?」

「だからサイレンサーは割れるからシートレール持てって言ってんだろーが!」

『手が痛いやわいねっ!』

「他人の愛車ぶっ壊しといて文句言うんじゃねーよ」

『うぬぅ・・・』

「どーせマシンを交換すりゃ追従してこれるとか、あわよくば抜けるかも?なーんて思ってたんだろが?あぁ?!」

「ほら、フォークとステム外せ!それ終わったらスウィングアーム外してフレーム点検すっぞ!」

『だいたいクイックに倒れすぎやわいねコイツ・・・』

「ほぉ、そう思えるのか?」

『思えるも何もクイックに倒れ過ぎるもんだからステム抑えちゃってスリップダウンしたんやわいね』

大きな眼を細めマスターは怒っている様な困ったような難しい顔をした。

「普通は曲らないと言うんだけどな・・・」

『曲り難いことは確かやよ、だって曲り過ぎるんですもの!』

「そうか、よし飯食いにいくぞ!」

『え?修理はいいのん?』

「お前向こうのガレージから俺のクルマとってこいよ」

キーを放り投げながらマスターがそう言った。

『これまたキーレスも付いてないやわいねぇ・・・』

「いーからさっさと行ってこい」

『本当に気分屋さんやわいね・・・』

ブツクサ文句を垂れながらマスターに指示された対面のガレージに向かう104氏。

『おぉ、ポルポル君やわいね!』

バルバルいいながらマスターのもとに戻る104氏。

『とってきたじ、飯食いに行きまっし』

「鮨食いに行くぞ!お前の奢りでな」


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